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リハビリ室コラム/Rehabilitation Column

東京2020パラリンピック競技大会 ゴールボール日本代表チーム帯同報告
横浜市スポーツ医科学センター リハビリテーション科 藤堂 愛(理学療法士)

(令和3年12月)

2021年8月24日(火)~9月5日(日)、東京2020パラリンピックが開催されました。ゴールボールの競技日程は8月25日(水)~9月3日(金)の10日間で、幕張メッセCホールにて試合が行われました。男子は開催国枠として初めてのパラリンピック出場、女子はアテネ大会から今大会で5大会連続の出場となりました。私はゴールボール男子日本代表のベンチトレーナーとして大会に参加しました。

今大会は感染流行下での開催であったため、選手団へ配布される抗原検査を毎日行ったり、アプリケーションを用いて毎日の健康状態を管理する他、チームとして常に交換用の不織布マスクや消毒液、アルコールティッシュを持参するようにする等の対策を徹底しました。そのような環境でも自国開催ということで、食事、言語、環境面において不便することはほとんどなく、選手のコンディショニングが整えやすかったため、より競技に集中することができました。また、競技会場は無観客でしたが、毎日ボランティアスタッフの方々からお声かけをいただき、チームの大きな力となりました。このように最良な環境の中で戦えたことは地の利であったと感じています。

大会の最終成績は、男子が5位入賞、女子が銅メダルでした。男子は、予選リーグ初戦でアルジェリアに勝利し勢いに乗ると、2戦目では前回大会銀メダルのアメリカにコールド勝ち、3戦目では前回大会金メダルのリトアニアにも勝利を収めました。4戦目のブラジルには敗戦しましたが、予選リーグを1位で通過しました。決勝トーナメントでは、宿敵中国との対戦となり4-7で敗戦し準々決勝で敗退となりました。

女子は、予選リーグ初戦で前回大会金メダルのトルコに敗戦、2戦目のブラジルには引き分け、3戦目は前回大会銅メダルのアメリカに勝利し、4戦目のエジプトにコールド勝ちをして、予選リーグを3位で通過しました。決勝トーナメントでは、準々決勝でイスラエルに勝利し、準決勝で再びトルコと対戦し5-8で敗戦、3位決定戦へ進みました。3位決定戦では、ブラジルに6-1で勝利し銅メダルを獲得しました。

自国開催のパラリンピックに日本選手団の一員として参加できたことは大変貴重な経験でした。2021年度の上半期は診療でも不在にすることが多かった中、担当患者様や職場関係者をはじめ多くの方々に、多大なるご理解とご支援をいただき心より感謝しております。この経験を各種事業に生かすと共に、講演会等を通して広く伝えていきたいと考えています。すでに、次のパリパラリンピック競技大会へは3年を切っており、来年度には世界選手権やアジアパラ大会等を控えているため、チームは休む間もなく次のステップへ進んでいます。引き続き、ゴールボール男女日本代表チームへのご声援をよろしくお願いいたします。

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