横浜市スポーツ医科学センター

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リハビリ室コラム / Rehabilitation Column

腰椎椎間板ヘルニアのリハビリテーション リハビリテーション科 木村 佑(理学療法士)

 腰椎椎間板ヘルニアは、腰部の椎間板が後方の神経を圧迫することにより生じる疾患で、下肢のしびれや痛み、筋力の低下、感覚の低下、腰痛などの症状が現れます。急激な下肢の麻痺症状や排尿・排便に障害が生じた場合など手術が必要となるケースもありますが、多くの場合は適切な安静とリハビリテーションによって症状が軽快します。

 腰椎椎間板ヘルニアの治療を進めていく上で重要なことは、しびれや筋力低下といった神経症状を増悪させないことです。そのためには、腰部へのストレスを軽減させることと、ストレスに負けない体幹を作り上げることが必要となります。腰部へのストレスを軽減させるための第一歩は休養です。下肢のしびれが強い場合や筋力の低下が生じている場合は、運動を制限し、さらにリハビリや日常生活でも負担をかけないように注意する必要があります。

 腰部に生じるストレスの軽減とストレスに負けない体幹を作り上げることが腰椎椎間板ヘルニアのリハビリテーションの目的となります。そこで、リハビリは、(1)日常生活上の動作指導、(2)背骨や骨盤へのアプローチ、(3)股関節の柔軟性へのアプローチ、(4)体幹トレーニングを重点的に行います。

(1)日常生活で回避すべき動作の指導

 過度な前かがみ姿勢により椎間板の内圧が高まり、症状が悪化する可能性があります。床の物を拾う場合などは、股関節や膝をしっかり曲げて体幹を過度に前屈させないことを心がけます。

(2)背骨や骨盤へのアプローチ

  腰椎(背骨の腰の部分)は骨盤と胸椎(背骨の胸の部分)に挟まれているため、それぞれの骨の配列にねじれが生じていると悪影響が及びます。そのため、骨盤や胸椎のねじれを改善させるアプローチが重要となります。

(3)股関節可動性へのアプローチ

 股関節の柔軟性が低下すると、前屈や後屈動作をする時に腰部への負荷が増大します。そのため、大腿部や殿部の筋の柔軟性を向上させるリハビリを積極的に行います。

(4)体幹トレーニング

 背骨を安定させるためには腹筋群を中心とした体幹の筋活動が不可欠です。症状に応じて、腰部への負荷の少ない運動から開始し、徐々に強度を高めながら、スポーツに必要な体幹筋力の獲得を目指します。