横浜市スポーツ医科学センター

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リハビリ室コラム / Rehabilitation Column

第7回 日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会(JOSKAS) 参加記 横浜市スポーツ医科学センター リハビリテーション科 中田 周兵 (理学療法士)

『第7回 日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会』が、6月18-20日の3日間、札幌コンベンションセンターと札幌市産業振興センターにて開催されました。

 本学会は、「経験と思索」というテーマを主体とし、今年は口述演題とポスター演題を合わせて1143演題という過去最高の発表数となりました。本学会は医師の発表が中心で、肩や膝、足関節など様々な分野に関する最新の知見が数多く学べる貴重な会です。手術に関する研究報告や講演が多いのですが、術後リハビリテーションの重要性を提示してくださっている医師の研究報告もあり、我々理学療法士も遅れをとらないように、どんどんディスカッションに参加していかなくてはいけないと感じました。

 当センターからは清水医師が発表致しましたので、発表内容を以下に簡単にご紹介します。

清水邦明 「女性スポーツ選手に対する前十字靱帯再建術 BTBとST(G)の比較」

 発表内容は、当センターにおける女性スポーツ選手に対する前十字靱帯再建術後のスポーツ復帰状況や筋力の回復状況、再断裂の発生率等を、BTB法とST(G)法という二つの術式間で比較検討したというものでした。106例の対象のうち105例は復帰可能で、膝伸展筋力は術後1年の時点で両術式とも良好な回復状況でしたが、特にST(G)の方が有意に筋力が高い結果でした。一方、膝の前後の安定性はBTBの方が良好でした。また,再断裂率に関しては術式間で有意な差は認められませんでした。

 女性の前十字靱帯損傷は、男性に比べて2〜8倍も多く発生すると報告されており、スポーツ復帰を目指すためには多くの場合で手術が必要となります。本学会においても、女性スポーツ選手の動作の特徴や前十字靱帯損傷予防の取り組みに関する報告がいくつか見られておりましたが、世界的に見れば、まだまだ前十字靱帯損傷の発生率は決して低くはありません。また、近年では再建術後の再断裂の予防に関しても、関心が高まってきています。

 当センターは、大学など研究施設にしかない三次元動作解析装置を所有しておりますので、それを用いて、再建術後患者のスポーツ復帰時の動作パターンを測定し、再断裂のリスクを少しでも軽減させてスポーツ復帰ができるよう、日々取り組んでいます。

 今回は北海道での開催で、とても過ごしやすく清々しい気候の中での学会参加でした。来年は福岡での開催が予定されており、暑い土地になりますが、それ以上の熱い学会になると思われますので、また是非参加しようと思います。