• アクセス
  • Q&A
  • リンク集

リハビリ室コラム/Rehabilitation Column

『第14回日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会(JOSKAS)』および『第48回日本整形外科スポーツ医学会学術集会(JOSSM)』合同学会 参加記
中田 周兵(理学療法士)

6月16日(木)~18日(土)、北海道札幌市で『第14回 日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会(JOSKAS)』および『第48回 日本整形外科スポーツ医学会学術集会(JOSSM)』が合同開催されました。両学会は、スポーツ医学に関わる医師やコメディカルスタッフ(理学療法士など)などが所属する大きな学術団体であり、日本のみならず世界のスポーツ医学を牽引しています。

コロナ禍により、2020年以降はオンラインでの開催となっておりましたが、今年は久しぶりに対面での開催となりました。最近は、オンライン開催の学会や研修会も増え、現地に行く必要がなく気軽に参加できるというメリットも感じておりました。しかし、久しぶりの対面開催の学会に参加してみると、実際に学会の空気をリアルに肌で感じたり、実際に様々な先生と会ってコミュニケーションを取ったりすることができ、やはりオンラインでは得られない充実感がありました。

当センターからは、清水医師と理学療法士2名(中田・唄)が参加し、唄 理学療法士が演題(ポスター)発表しましたので、その内容を以下に簡単にご紹介します。

唄 大輔「膝前十字靭帯損傷再建術後における下肢筋力と骨格筋指数の関連」

前十字靭帯再建術後症例の術後3ヶ月および4ヶ月における膝伸展筋力と体組成計にて計測した骨格筋指数(術側下肢および全身)との関連を検討した。結果として、膝伸展筋力、骨格筋指数は有意な改善を認めたことから、膝伸展筋力評価が術側下肢もしくは全身の筋力を反映している可能性があることを示唆した。

私自身は、著名な先生によるシンポジウムやパネルディスカッションなどを中心に聴講し、多くの最新知見を得ることができました。今後の患者診療や臨床研究を通して、患者様に還元できればと考えております。

また、『JOSKASフェローシップ』という、学会が若手医師の技術向上と会員相互の親睦を目的として援助を行っている制度があり、その援助を受けて国内の施設で研修を行った若手医師の報告会にも参加しました。というのも、当センターは、理学療法士養成校の学生実習を多く受け入れている施設であり、今後はスポーツ理学療法を志す若手理学療法士教育にも力を入れていきたいと考えており、その参考になればと思い参加いたしました。

医師の世界は医局の垣根もあって、なかなか他施設での研修などは難しいのでは...と思っておりましたが、その印象は覆され、医局の垣根を超えて学会全体として若手医師を育てていこうとする空気感が溢れる報告会でした。特に、学会の中でも中心的な先生や施設が積極的に研修を受け入れていることがわかり、非常に感銘を受けました。

当センターのスタッフの中には、日本スポーツ理学療法学会という学術団体の理事や委員を務めているものがおります。学会の発展のためには後進の教育が重要不可欠であることは間違いありません。私自身、少しでも貢献できるよう尽力したいと改めて感じる学会参加となりました。

rehabilitation-column-220920-3-1.jpg